ソビエト異次元UFOウェイブ1989――空飛ぶ透明棺桶/森に現れた巨大キノコ/湖に立つ謎の棒状物体/割れた球体と赤い服の女/球体に浮かんだ女性の顔/シベリア石化事件

#3 湖に立つ謎の棒状物体

で釣りをしていた父子が目撃した異常物体と恐怖体験

 1989年6月6日の早朝。ハロフスクからおよそ30キロ離れたクゼムスコエ湖で、シャプシャ村の牛乳配達員ワシリー・クルコフ(45歳)と12歳の息子サーシャがボートを浮かべ、釣りを楽しんでいた。

 葦の群生をかき分けて進んでいくと、岸から約400メートルの湖面に、異様な光景が広がっていた。2本の棒状の物体が、湖底から突き出したかのように垂直に立っていたのである。

回転する物体からの光線攻撃

 しばらくその光景を凝視していた二人だったが、やがて1本の物体が突然回転を始めた。直後、その上部から強烈な光線が放たれ、ワシリーの体を直撃する。視界が一瞬で真っ暗になり、彼は視力を失ってしまった。

 「サーシャ、自分で岸まで漕げ!」

 父の叫びを受け、12歳の少年は必死にオールを握り、失明した父を乗せたまま岸を目指す。

悪夢のような釣り

 ボートを進める間、ワシリーは視力が戻ることをただ祈り続けた。幸い、岸に近づくころには光は収まり、視界は回復した。しかし親子の恐怖は極限に達していた。釣り道具も何もかも放り出し、そのまま湖畔から逃げ出した。

 静かな朝の釣りは、一瞬にして悪夢の体験へと変わってしまったのだった。

#1 空飛ぶ透明棺桶
#2 森に現れた巨大キノコ
#3 湖に立つ謎の棒状物体
#4 割れた球体と赤い服の女
#5 球体に浮かんだ女性の顔
#6 シベリア石化事件